トランスポゾンを用いた遺伝子トラップ法による、ゼブラフィッシュ成魚において部位特異的に発現する遺伝子の同定

水澤寛太1 , 浅川和秀1 , 浦崎明宏1 , 小谷友也1 , 永吉さおり1 , 岸本康之1 , 日比正彦2, 近藤滋3 , 川上浩一1

1 国立遺伝学研究所, 2 理化学研究所CDB, 3 名古屋大学大学院理学研究科

 ゼブラフィッシュのGal4遺伝子トラップシステムを開発し、成魚におけるGal4の部位特異的発現をスクリーニングした。 Gal4遺伝子トラップトランスポゾンベクターをトランスポゼースmRNAとともに1細胞期胚に微量注入し、成長した247個体をUAS−GFPレポーター遺伝子導入魚と掛け合わせ、 F1を得た。発生段階におけるGFP発現を蛍光実体顕微鏡で観察し、154の部位特異的なGFPパターンを同定した。これらのGFPパターンを持つ1252個体のF1を1ヶ月以上飼育し、 蛍光実体顕微鏡で生体のGFP蛍光を観察した。その結果、脳、皮膚、骨格などに特異的なGFP発現パターンを合計121同定した。Linker-mediated PCR法によって脳特異的なGal4発現に 関連する遺伝子トラップトランスポゾンの挿入部位を10箇所、体表の縞模様に特異的なGal4発現に関連する挿入部位を3箇所同定した。 今後、これらのトランスジェニックラインを解析することによって、部位特異的に機能する遺伝子を明らかにする予定である。またこれらのGal4ラインを利用することでそれらの 細胞の活動を改変することが可能になると考えている。